製品概要



- 音響製品
- 騒音計
低周波音圧レベル計
TYPE 6238LA
- 【価格】
低周波音圧レベル計TYPE6238LA
200,000円(税込:220,000円)
【オプション】
・1/1、1/3オクターブ実時間分析カード
NA-0038
50,000円(税込:55,000円)
・FFT分析カードNA-0038F
50,000円(税込:55,000円)
・RSRカードNA-0038R
50,000円(税込:55,000円)

環境保全の意識の高まりから、交通騒音や産業活動による環境騒音の評価、工場や事務所等における労働衛生環境の把握がこれまで以上に高まっています。例えば、給湯器の深夜稼働や、建設が急増した発電用風車の低周波音等で体調不調を訴えるケースなど、以前とは少し異なる低周波騒音が大きな問題となっています。 このような騒音測定の現場では、低周波騒音と可聴帯域の騒音の両者をリアルタイムで正確に測定し、その場で分析することが望まれています。 低周波音圧レベル計TYPE 6238LAは、この様な場合に威力を発揮します。
低周波音圧レベル計 TYPE 6238LAは、本体のSDカードスロットにGカードを差し込むだけでG特性音圧レベルの測定と1/3オクターブバンドの実時間分析ができます。次世代を標榜する高機能、高信頼性の騒音計です。
各種評価量をはじめ、オプションの分析プログラムカードを本体のカードスロットに差し込むだけで簡単に機能を拡張できます。
カードを挿入するだけ、
1台で低周波音圧レベルと騒音レベルの測定が可能
G特性(TYPE 6238LA)
低周波音圧レベル計TYPE 6238L本体のSDカードスロットにGカードを差し込むだけで G特性音圧レベルの測定と1/3オクターブバンドの実時間分析ができます。また、1Hz~20kHzの広帯域RSR(リアルサウンドレコーディング)の記録が可能です。
低周波音が物的、または心身に影響を及ぼしているかどうかを判断するには、レベルの観察だけでは困難で、Gカードに内蔵されている1/3オクターブバンド周波数分析機能が有効です。例えば、木造家屋のような軽量建築物は低周波音の影響を受けやすく、現場でリアルタイムに的確に分析、判断することが必要です。
1/1、1/3オクターブ実時間分析カードに差し替えると可聴音域の1/1、1/3オクターブ分析が可能です。静けさ、音質など人の感性に関わる評価、分析に有効です。

1/1、1/3オクターブ実時間分析カード
JIS C 1514(IEC61260)のクラス1に相当したオクターブフィルタを搭載。 1/1または1/3オクターブでの実時間分析を可能にするカード。
FFT分析カード ※オプション
高速フーリエ変換による周波数分析を可能にするカード。 時間窓は矩形窓とハニング窓を選択可能。
RSRカード(リアルサウンドレコーディングカード)※オプション
設定された音圧レベルで自動的に録音する事や、特定の時間に録音開始することができ、生の波形データを記録できます。 記録されるデータはWAVEファイル形式(48kHz 16bit Mono)ですので、汎用の音響解析ソフトに対応しやすくあらゆる音響解析に威力を発揮します。
SDカードによる機能拡張(共通仕様)
プログラムカード(SDカード)に差し替えることで、必要な分析を行うための機能を追加することが可能になります。
-1/1、1/3オクターブ実時間分析カード
-FFT分析カード ※オプション
-リアルサウンドレコーディングカード(RSRカード)※オプション

● 全天候ウインドスクリーン(φ200)
![]() | マイクロホンに被せるだけで使い方もカンタンです。 また、マイクロホンを三脚に固定する場合も、従来品のように専用の部品ではなくマイクロホンホルダを活用することもできます。 |
● 超低周波音レベル分析(システム)
● 低周波雑音とは
人の耳に聞こえる周波数は20Hz~20kHzとされています。これを可聴域といいますが人が騒音と知覚するのはこの範囲内です。1Hz~20Hzの耳には聞こえない周波数を超低周波音といいます。「超低周波音」と、可聴域でも聞こえづらい100Hz以下の周波数を含めて「低周波音」と呼んでいます。低周波音は暗騒音として日常に存在するものですが、物を振動させたり長距離を減衰せずに伝搬しやすいので、条件によって反射・増幅されたり、共鳴したりする事で物的(戸や窓がガタガタする・物が移動する)、心理的(眠れない・イライラする・圧迫感)、生理的(頭痛・耳鳴り・吐き気)影響をあたえることがしばしば起こります。一般の騒音と異なり、音源を特定する事が困難で、影響が広い範囲に及ぶ事もあります。 |
低周波音の発生機構、一般的測定方法などについては、環境庁「低周波音の測定方法に関するマニュアル」(平成12年10月)があります。 |
● 低周波音の発生機構
可聴域の低周波音(概ね20Hz 以上の低周波数の騒音)は、機械や構造物が通常の稼動状態で発生します。一方、概ね20Hz 以下の超低周波音は、多くの場合、機械・構造物が正常な状態では発生せず、送風機の旋回失速の共振等特異な稼動状態において発生します。 | |
低周波音の発生機構と発生機構別の発生源を以下に示します。 1)平板の振動によるもの:板や膜の振動を伴うものなど 例えば大型の振動ふるい、道路橋、溢水ダムの水流等 2)気流の脈動によるもの:気体の容積変動を伴うものなど 例えば空気圧縮機、真空ポンプ等の圧縮膨張による容積変動 3)気体の非定常励振によるもの: 例えば大型送風機の翼の旋回失速やシステムのサージング、振動燃焼等 4)空気の急激な圧縮、開放によるもの: 例えば発破、鉄道トンネルの高速での列車突入等 |
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低周波音の問題が発生する可能性のある主なものを以下に示します。 ・送風機(送風機を用いる集塵機、乾燥機、空調機冷却塔等) ・往復式圧縮機 ・ディーゼル機関(ディーゼル機関を用いる船舶、非常用発電装置、バス、トラック等) ・真空ポンプ(ロータリーブロワ、脱水ポンプ) ・振動ふるい(類似の振動コンベア、スパイラルコンベア、破砕機等) ・燃焼装置(ボイラー、加熱炉、熱風炉、転炉、燒結炉、焼成炉、電気炉、ロータリーキルン、キューポラ等) ・ジェットエンジン(ジェットエンジンを用いる航空機、非常用発電装置等) |
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・ヘリコプター ・橋梁 ・治水施設(ダム、堰堤等) ・ガスエンジン | ・機械プレス ・鉄道トンネル ・発破 ・変圧器 |
● 測定方法
(1)低周波音の感覚及び睡眠への影響に関する評価に用いる測定量 超低周波音の感覚及び睡眠への影響に関しては、G 特性音圧レベルを測定します。 必要に応じて低周波音の周波数分析を行い、衝撃性の超低周波音の場合はオクターブバンド音圧レベルからG 特性音圧レベルを求めるのが望ましいとされています。 |
(2)低周波音の建具等のがたつきに関する評価に用いる測定量 低周波音の建具等のがたつきに関する評価に関連する測定は、実時間周波数分析器等を用いて低周波音の周波数分析を行い、1/3 オクターブバンド中心周波数1~50Hz の1/3 オクターブバンド音圧レベルを測定します。 |
(3)低周波音の圧迫感・振動感に関する評価に用いる測定量 低周波音の圧迫感・振動感に関する評価に関連する測定は、実時間周波数分析器等を用いて、1/3 オクターブバンド中心周波数1~80Hz の1/3 オクターブバンド音圧レベルを測定します。 |
● G特性とは
![]() | G特性とは1-20Hzの超低周波音の人体感覚を評価するための周波数補正特性で、ISO-7196で規定されました。可聴音における聴感補正特性であるA特性に相当するものです。1~20Hzの超低周波音が、人にあたえる心理的・生理的影響の評価加重特性としてISO-7196で規格化された周波数補正特性です。可聴域におけるA特性に相当するものです。10Hzを0dBとして1~20Hzは12dB/oct.の傾斜を持ち、評価範囲外である1Hz 以下および20Hz 以上は24dB/oct.の急激な傾斜を持っています。1-20Hzの傾斜は超低周波音領域における感覚閾値の実験結果に基づいて決められたものです。 |
● パッケージ内容
本体 |
メモリーカード(SDカード) |
Gカード(1/3オクターブ RSR) |
BNC ピンコード |
防風スクリーン(Φ90) |
収納ケース |
単3型アルカリ乾電池 |
ハンドストラップ |
取扱説明書(CD) |
● 測定項目
騒音レベル(LA) | 動作特性を「FastかSlow」、周波数補正を「A特性」にすることで、騒音レベルを測定できます。 ディスプレイには、騒音レベルの瞬時値が表示されます。 デジタル表示は「1秒毎」に、バー表示は「0.1秒毎」に更新されます。 |
音圧レベル(LC/Lp) | 動作特性を「FastかSlow」、周波数補正を「C特性又は、Z特性」にすることで、音圧レベルを測定できます。 ディスプレイには、音圧レベルの瞬時値が表示されます。 デジタル表示は「1秒毎」に、バー表示は「0.1秒毎」に更新されます。 |
等価騒音レベル(LAeq) | 動作特性を「FastかSlow」、周波数補正を「A特性」に設定します。 測定時間は、1秒/3秒/5秒/10秒/1分/5分/10分/15分/30分/1時間/8時間/12時間/24時間から選択できます。 また、マニュアル測定も行うことが出来ます。 計測中に、「Pause」ボタンを押すと、直前の3秒、又は、 5秒のデータを削除することもできます。ディスプレイには、LAeqの途中経過値が表示されます。 |
時間率騒音レベル(LX) | 騒音レベルや、等価騒音レベルの準備をします。 「Start」キ-を押します。 時間率騒音レベル(Lmax,L05、L10、L50、L90、L95、Lmin)と、 単発騒音暴露レベル(LAe)、騒音レベル(LA)、等価騒音レベル(LAeq)を同時に計測することができます。 |
補助演算機能 | ピーク音圧レベル(Lpeak) 区間内最大騒音レベルのパワー平均値(Latm5) |
● 仕様
型式 | TYPE 6238LA |
品名 | 低周波音圧レベル計 |
適合規格 | JIS C 1514:2002クラス1 ISO 7196:1995 |
周波数範囲 | FLAT特性 (FLAT:周波数範囲1~100Hz) G特性音圧レベル:LG (G特性 ISO 7196参照) 1/3オクターブバンド実時間分析 (FLAT:分析周波数範囲1~80Hz) |
マイクロホン型式(感度) | TYPE 7146NL(-28dB、単体-26dB) |
レベルレンジ | 10dBステップ 6段階切り替え 20~80dB、20~90dB 30~100dB、40~110dB 50~120dB、60~130dB |
周波数分析バンド | 1/3オクターブバンド実時間分析 1Hz,1.25Hz,1.6Hz,2Hz,2.5Hz 3.15Hz,4Hz,5Hz,6.3Hz,8Hz 10Hz,12.5Hz,16Hz,20Hz,25Hz 31.5Hz,40Hz,50Hz,63Hz 80Hz,OA,AP,G |
測定レベル | G特性:40dB~130dB FLAT特性:50dB~130dB 1/3オクターブバンド: 30dB~130dB |
過負荷特性 | 過負過フルスケール上限より+3dBで表示 |
自己雑音レベル | 測定レベル(範囲)の下限値は自己雑音レベルより8dB以上 |
リニアリティレンジ | - |
時間重み特性 | Fast、Slow、10秒 |
周波数重み特性 | G特性(デジタル方式)、FLAT特性 |
測定機能 | 低周波音圧レベル(LP) G特性音圧レベル(LG) 等価音圧レベル(Leq) 最大音圧レベル(Lmax) |
測定時間 | 1s,3s,5s,10s,1min,5min,10min,15min,30min,1h,8h,12h,24h 手動(最長測定時間;199時間59分59秒) |
サンプリング周期 | 20.8μs(Leq、Lmax、Lmin、Lpeq、Lpmax) 666μs(LGeq、LGmax)、64ms(LN) |
直線データ除去機能 | 一時停止ボタンにより直前の3s又は5s分のデータ除去機能 記録開始:自動又は手動選択可能 |
タイマー機能 | 任意時刻での測定開始・停止が可能 |
表示器 | LEDバックライト付き液晶(128x64ドット) 数値表示:4桁 表示周期:1s バー表示:表示周期:0.1s 警告:Over:過負荷スケール上限より+3dBで表示 Under:過小信号スケール下限より-0.6dBで表示 電池電圧:残量5段階表示 時計:年、月、日、時、分、秒 |
校正 | 内蔵発振器(1kHz、20Hz)正弦波により電気的校正 |
出力端子 | 交流出力端子:Φ2.5ジャック 出力電圧:1Vrms(FS) 出力抵抗:600Ω 負荷抵抗:10kΩ以上 直流出力端子:Φ2.5ジャック 出力電圧:2.5V(FS)、0.25V/10dB 出力抵抗:50Ω 負荷抵抗:10kΩ以上 |
実効値検出回路 | 真の実効値検出回路(デジタル演算方式) |
演算 | デジタル方式 |
一時停止機能 | 通常の一時停止の他に直前データ除去 |
データ記録 | 瞬時値又は演算値を内蔵メモリー又はメモリーカード(SDカード)に記憶 マニュアル記録:騒音レベル、演算値、記録時間、サンプリング間隔を内蔵メモリー又はメモリーカード(SDカード)へ記録 オート記録:100msec、200msecまたは1secごとの騒音レベル、あるいは測定時間ごとの演算値をメモリーカード(SDカード)へ連続記録、タイマー機能あり 演算カード装着時:演算処理結果を記録 |
I/O端子 | パソコンによる騒音計の制御 データ出力、および、専用プリンタへの直接出力 USBインターフェースによる騒音生波形のデジタル出力 |
コンパレータ出力 | 設定レベルによるコンパレータ機能 |
電源 | 単3型アルカリ乾電池LR6 4本 又はACアダプタ 電池寿命(連続時間):アルカリ乾電池LR6 約9時間 バックライト点灯時の電池寿命は約1/3 消費電流:150mA(6V入力時)演算機能OFF時 AC アダプタ使用時約2.7VA |
仕様温度範囲 | -10℃~50℃ 30%~90%RH(結露しないこと) |
寸法 | 85(W) x 328(H) x 48(D) |
重量 | 約450g(電池を含む) |
● 1/1、1/3オクターブ実時間分析カード
項目
適合規格 | JIS C 1514(IEC61260):クラス1 |
測定モード | 音圧レベル(Lp)、等価騒音レベル(Leq) 単発騒音曝露レベル(LE)、騒音レベルの最大値(Lmax) (上記測定モードの選択された1 項目を表示します) |
周波数分析バンド | 1/1 オクターブフィルタ: 16Hz,31.5Hz,63Hz,125Hz,250 Hz,500Hz,1kHz,2kHz, 4kHz,8kHz,AP,OA 1/3 オクターブフィルタ: 12.5Hz,16Hz,20Hz,25Hz,31.5Hz,40Hz,50Hz,63Hz,80Hz, 100Hz,125Hz,160Hz,200Hz,250Hz,315Hz,400Hz,500Hz, 630Hz,800Hz,1kHz,1.25kHz,1.6kHz,2kHz,2.5kHz,3.15kHz, 4kHz,5kHz,6.3kHz,8kHz,10kHz,12.5kHz,16kHz,AP,OA |
レベルレンジ | 10dBステップ 6段階 10~80dB、20~90dB、30~100dB 40~110dB、50~120dB、60~130dB |
