製品概要

  • 無響室(箱)/ 防音室(箱)等

大型無響室

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大型無響室1

製品について

●評価に適した静寂な空間
●精度の高い測定を実現
●選べる無響室
自動車や医療製品、家電製品など、あらゆる製品開発の分野において、静かさ、音質評価など、人の感性に関わる『音』を製品の一部として捉える意識が高まり、これまでより正確な測定、評価が求められるようになりました.正確な音の評価を行うには、評価に適した静寂な空間での測定することが求められます。
大型無響室では精度の高い測定を実現することをお約束すると共に、お客様のより良い製品開発のお手伝いを致します。

無響室とは

反射、回折、干渉の影響がない自由音場に極めて近い測定環境
遮音性能が高い外壁で外部からの騒音を抑え、くさび状の吸音材(グラスウール製)で天井、壁、床面を囲んだ部屋です。吸音楔により室内は反射、回折、干渉の影響がない自由音場に極めて近い環境を提供します。このため、音を発生させても室内は音の反響がほとんどなく非常に静かな環境になります。点音源から発した球面波であれば、音圧は音源からの距離の自乗に反比例する逆自乗特性に従って減少します。

製品仕様

大型無響室

外形寸法(mm)内形寸法(mm)  防音扉(mm)
部屋サイズに準じます4,200(W)×4,200(D)×
2,500(H)
800(W)×1,800(H)
● 無響室実効遮音度(特定場所間音圧レベル差)
周波数(Hz)631252505001k2k4k
遮音量(dB)34374050615662
音源からの音が空気中を伝わって、音源と受音する点の間に壁があるとレベルが小さくなり、このように音を遮断することを遮音と言います。騒音を遮断する性能を遮音性能と言います。遮音性能はD値(空気音を遮音する数値)で表されます。

遮音性能試験方法の一例として、騒音計で測定する場合を示します。精密騒音計と延長コード、AD変換器、FFTアナライザソフトで測定することが可能です。1/1、1/3オクターブ実時間分析カードが装着可能な 精密騒音計 TYPE 6238 であれば測定値もSDカードに記録できるので、騒音計と延長ケーブルだけで基本的には測定できます。更に、界壁両側でその都度音圧測定すれば、延長ケーブルも不要です。

測定方法は、例えば扉の遮音性能を測る場合、先ず、無響室でスピーカからピンクノイズなどを発生させ、できるだけ該当の界壁(この場合は扉)にランダム入射させます。JISにはスピーカの設置について、強い直接音が入射しないような場所にするなどの記述があります。無響室の内外との空間音圧のレベル差を算出することにより遮音性能を求めることができます。
● 本格的な楔型吸音層(3連式)
吸音層には低い周波数から高い吸音率を持つように構造を工夫し、また音を吸収する能力を高くするにために有利となる楔型の吸音楔を採用しています。その為本格的な無響室と比較しても高い測定精度を実現しています。
吸音性能例 楔寸法:200×200×250mm
【吸音楔】
【三連楔】
(600×600×250H)
無響室に求められる基本的な性能は、(1)音波の距離減衰特性が逆自乗則に従う、 (2)遮音性能が高い、(3)暗騒音レベルが低い、事などが挙げられます。
無響室の性能のひとつに、音のレベルが音源からの距離の自乗に反比例する「逆自乗特」があります。これは、音の反射、回折、干渉の影響が発生しない自由音場(床が反射性の半無響室の場合は半自由音場)の範囲を示す指標です。逆自乗測定結果例を示しますが、無響室内を歩行するために床に張られた金属ネットやフレーム、スピーカも厳密な点音源ではないため実際の音源位置が定まらない、という実状があるもののほぼ逆自乗の傾きに沿っていることが分かります。
JISでは測定で測定した音圧レベルから音圧レベルの推定値をJISに記載されている推定式より算出し、この逆自乗則に基づく音圧レベルの推定値を使って測定点における音圧レベルの逆自乗則からの偏差を求め下記表を越えないとする評価を行います。
逆自乗特性の試験方法はJIS Z 8732「無響室及び半無響室の一般的適性試験方法」に記載されています。測定システムはJIS C 1505に規定するクラス1(精密騒音計)に適合するものとされています。測定方法の一例ですが、スピーカからの発振音を精密騒音計と延長ケーブル、AD変換器、FFTアナライザソフトを使って測定することができます。1/1、1/3オクターブ実時間分析カードが装着可能な精密騒音計 TYPE 6238であれば測定値もSDカードに記録できるので、騒音計と延長ケーブルだけで基本的には測定できます。

マイクロホンは室の中央に設置したスピーカと室の隅に向かう直線経路で移動させます。この測定では如何に音場を乱すことなくマイクロホンの空間移動の座標と距離を正確に行うかが要点となります。例えば、マイクロホンの移動経路に糸(てぐす)をあらかじめ張っておき、この糸に付けた目印に沿ってマイクロホンを移動させていくなどの工夫が必要です。