製品概要

  • 無響室(箱)/ 防音室(箱)等

無響室・無響箱/
防音室・防音箱/
残響室/聴力検査室
/テストラボ

  • 【価格】

    無響箱:950,000円(税込:1,045,000円)~

    無響室:5,000,000円(税込:5,500,000円)~

    防音箱:750,000円(税込:825,000円)~

    防音室:3,000,000円(税込:3,300,000円)~

    聴力検査室:2,500,000円(税込:2,750,000円)~

    ※運搬費別途
無響箱2
  • 無響箱3
  • 無響箱4
  • 20140219_105114

製品について

近年、自動車や医療製品、家電製品など、あらゆる製品開発の分野において、静かさ、音質評価など、人の感性に関わる『音』を製品の一部として捉える意識が高まり、これまでより正確な測定、評価が求められるようになりました.正確な音の評価を行うには、評価に適した静寂な空間での測定することが求められます。 アコーの組立式無響室/無響箱は、これまで高額な設備投資が必要だった静寂環境構築に一石を投じ、精度の高い測定を低コスト・高パーフォーマンスで実現することをお約束すると共に、お客様のより良い製品開発のお手伝いを致します。

製品仕様

反射、回折、干渉の影響がない自由音場に極めて近い測定環境
遮音性能が高い外壁で外部からの騒音を抑え、くさび状の吸音材(グラスウール製)で天井、壁、床面を囲んだ部屋です。吸音楔により室内は反射、回折、干渉の影響がない自由音場に極めて近い環境を提供します。このため、音を発生させても室内は音の反響がほとんどなく非常に静かな環境になります。点音源から発した球面波であれば、音圧は音源からの距離の自乗に反比例する逆自乗特性に従って減少します。

● 無響室型式・サイズ

型式外形寸法(mm)内形寸法(mm)  重量(kg)防音扉(mm)
KM・P-22,460(W)×2,460(D)×
2,660(H)
1,800(W)×1,800(D)×
1,900(H)
約2,000800(W)×1,800(H)
KM・P-33,060(W)×3,060(D)×
3,260(H)
2,400(W)×2,400(D)×
2,500(H)
約3,100800(W)×1,800(H)
KM・P-43,660(W)×3,660(D)×
3,860(H)
3,000(W)×3,000(D)×
3,100(H)
約4,400600(W)×1,800(H)

● 無響室実効遮音度(特定場所間音圧レベル差)

周波数(Hz)631252505001k2k4k
遮音量(dB)32414654606468

● 無響箱型式・サイズ

型式外形寸法(mm)内形寸法(mm)重量(kg)防音扉(mm)
KM-1950(W)×950(D)×
1,600(H)
600(W)×600(D)×
700(H)
約180600(W)×600(H)
KM-21,240(W)×1,240(D)×
1,795(H)
600(W)×600(D)×
700(H)
約750600(W)×600(H)
KM-31,800(W)×1,800(D)×
2,050(H)
1000(W)×1000(D)×
1000(H)
約900800(W)×800(H)

● 無響箱実効遮音度(特定場所間音圧レベル差)

周波数(Hz)631252505001k2k4k
遮音量(dB)31404446506265
・マイクロホン、スピーカの音響特性試験、音響インテンシティ測定など
・小型モーター、小型ファン、歯車装置、油圧装置、ベアリング、カーステレオ、小型ポンプ、コンプレッサー、クラクション、ラジエタ、マイクロホン、スピーカ、ステレオシステム、トランス、カートリッジ、タイプライタ、時計、蛍光灯、コンピュータの各部品チェック・性能試験・視聴試験・動物実験など
・超低騒音測定
近年は動作音のレベルが非常に低い音の製品評価が増えています。
アコー普通騒音計 TYPE 6236または精密騒音計 TYPE 6238 搭載の「0-dB補正機能」(ファクトリーオプション)は、マイクロホンに固有の自己雑音を予め測定記録しておき、補正によりその影響を最小化する技術です。これにより、騒音計はほぼ0dB-SPL からの測定が可能となり、ほぼ聴覚の全域0-140dB をカバーします。
静音型IT/OA機器部品の"静かさ"や"音質評価"の測定、或いは、ハイブリッドカーや電気自動車のモーター音の測定など、NC-20 を切るような高度な超低騒音レベルから高騒音レベルまで幅広いレンジの測定が可能です。

これにより、これまで測定できなかった10dB(A)のCD用モーターの動作音、時計の動作音を測定できました。開発の合理化・加速化をサポートします。
※0-dB補正技術は、静岡大学との共同開発による成果です。

用途、立地条件を検討した上でニーズにあった最適なご提案をいたします。
換気用サイレンサーなどのオプションについてもご相談ください。
建築設備として無響室や防音室を導入することは、大きな費用負担を要します。アコーの無響室/無響箱は組立式なので既存の建物内への設置が可能で、費用を大幅に軽減できます。高額な設備投資費用を要する本格的な無響室に対して一石を投じ、破格的なコスト低減を実現しました。もちろん、低コストであっても、十分な測定精度を維持しています。
アコーはお客様のご要望に合わせることができよう、組立式無響室の他に、「無響箱」も用意しております。小型精密機器の開発・製造・検査など、手軽に静寂環境での測定を必要とするお客様のために、キャスター付きで移動も容易な小型の無響箱をご用意。低コストかつ小型であるため、ライン検査などへの導入も容易です。

● 本格的な楔型吸音層(3連式)

組立式であるからと言って、音響にこだわるアコーの無響室/無響箱には妥協を許すことはできません。

吸音層には低い周波数から高い吸音率を持つように構造を工夫し、また音を吸収する能力を高くするにために有利となる楔型の吸音楔を採用しています。その為本格的な無響室と比較しても高い測定精度を実現しています。
吸音性能例 楔寸法:200×200×250(無響室KM・P-2Aの場合)
【吸音楔】
(100×100×150H) (100×100×250H)
(200×200×250H) (200×200×350H)
【三連楔】
(600×600×450H)(600×600×600H)
無響室/無響箱に求められる基本的な性能は、(1)音波の距離減衰特性が逆自乗則に従う、 (2)遮音性能が高い、(3)暗騒音レベルが低い、事などが挙げられます。
無響室の性能のひとつに、音のレベルが音源からの距離の自乗に反比例する「逆自乗特」があります。これは、音の反射、回折、干渉の影響が発生しない自由音場(床が反射性の半無響室の場合は半自由音場)の範囲を示す指標です。逆自乗測定結果例を示しますが、無響室内を歩行するために床に張られた金属ネットやフレーム、スピーカも厳密な点音源ではないため実際の音源位置が定まらない、という実状があるもののほぼ逆自乗の傾きに沿っていることが分かります。
JISでは測定で測定した音圧レベルから音圧レベルの推定値をJISに記載されている推定式より算出し、この逆自乗則に基づく音圧レベルの推定値を使って測定点における音圧レベルの逆自乗則からの偏差を求め下記表を越えないとする評価を行います。
逆自乗特性の試験方法はJIS Z 8732「無響室及び半無響室の一般的適性試験方法」に記載されています。測定システムはJIS C 1505に規定するクラス1(精密騒音計)に適合するものとされています。測定方法の一例ですが、スピーカからの発振音を精密騒音計と延長ケーブル、AD変換器、FFTアナライザソフトを使って測定することができます。1/1、1/3オクターブ実時間分析カードが装着可能な精密騒音計 TYPE 6238であれば測定値もSDカードに記録できるので、騒音計と延長ケーブルだけで基本的には測定できます。

マイクロホンは室の中央に設置したスピーカと室の隅に向かう直線経路で移動させます。この測定では如何に音場を乱すことなくマイクロホンの空間移動の座標と距離を正確に行うかが要点となります。例えば、マイクロホンの移動経路に糸(てぐす)をあらかじめ張っておき、この糸に付けた目印に沿ってマイクロホンを移動させていくなどの工夫が必要です。
音源からの音が空気中を伝わって、音源と受音する点の間に壁があるとレベルが小さくなり、このように音を遮断することを遮音と言います。騒音を遮断する性能を遮音性能と言います。遮音性能はD値(空気音を遮音する数値)で表されます。

遮音性能試験方法の一例として、騒音計で測定する場合を示します。騒音計と延長コード(BC-0046)、サウンドカード、FFTアナライザソフトで測定することが可能です。1/1、1/3オクターブ実時間分析カードが装着可能な 精密騒音計 TYPE 6238 であれば測定値もSDカードに記録できるので、騒音計と延長ケーブルだけで基本的には測定できます。更に、界壁両側でその都度音圧測定すれば、延長ケーブルも不要です。

測定方法は、例えば扉の遮音性能を測る場合、先ず、無響室/無響箱外でスピーカからピンクノイズなどを発生させ、できるだけ該当の界壁(この場合は扉)にランダム入射させます。JISにはスピーカの設置について、強い直接音が入射しないような場所にするなどの記述があります。無響室/無響箱の内外との空間音圧のレベル差を算出することにより遮音性能を求めることができます。

無響室、無響箱の場合、外壁は遮音性能が高いので、扉部面で遮音性能をチェックしてみました。この測定例では、遮音性能はD-40ということが分かります。
【無響室/箱に貫通パイプが無い場合】
貫通パイプがない仕様の場合は騒音計を2台用い、Autoモード(タイマー機能)を使うと便利です。無響室/無響箱の内・外に騒音計(電池駆動)を設置して、騒音計の測定条件を設定し、時刻(時計)を合わせます。Autoモード(タイマー機能)の測定開始時刻を同時刻にセットすれば、無響室/無響箱の内・外の騒音計が同時刻に計測をスタートします。あとはSDカードに記録されたデータをパソコンで回収して遮音性能を求めることができます。
内部に突起がないため空間を有効利用。
アナウンスブース、視聴実験などに最適です。
無響室と同様に遮音性能が高い外壁で外部からの騒音を抑えます。内部は、無響室/無響箱のように特殊なくさび状の吸音材でなく、突起がない吸音材を使用するため無響室/無響箱よりも安価です。内部に突起がないため内部の空間を有効に使用できるという特長があります。アナウンスブース、視聴実験などへの利用。例えば製品の異音試験では無響室を必要としない場合もあります。防音箱は騒音レベルが大きい機器などを収容するなどの利用も考えられ、扉が付いているのでメンテナンスも容易です。特注にも対応いたします。

● 防音室型式・サイズ

型式外形寸法(mm)内形寸法(mm)重量(kg)防音扉(mm)
KB・P-11,780(W)×1,780(D)
×2,220(H)
1,600(W)×1,600(D)
×2,000(H)
1,080800(W)×1,800(H)
KB・P-21,780(W)×2,680(D)
×2,220(H)
1,600(W)×2,500(D)
×2,000(H)
1,400800(W)×1,800(H)
KB・P-32,680(W)×2,680(D)
×2,220(H)
2,500(W)×2,500(D)
×2,000(H)
1,800800(W)×1,800(H)
KB・P-42,680(W)×3,580(D)
×2,220(H)
2,500(W)×3,400(D)
×2,000(H)
2,230900(W)×1,800(H)

● 防音室実効遮音度(特定場所間音圧レベル差)

周波数(Hz)631252505001k2k4k
遮音量(dB)25313640475662

● 防音箱型式・サイズ

型式外形寸法(mm)内形寸法(mm)重量(kg)防音扉(mm)
KB-1600(W)×600(D)
×700(H)
500(W)×500(D)
×600(H)
68500(W)×550(H)
KB-2800(W)×800(D)
×700(H)
700(W)×700(D)
×600(H)
98500(W)×550(H)

● 防音箱実効遮音度(特定場所間音圧レベル差)

周波数(Hz)631252505001k2k4k
遮音量(dB)25313537394248
アコーの組立式防音室はプレハブ工法により既設建屋内の任意の場所に設置することができます。製品の規格化により一貫生産が可能になり、大幅なコストダウンや工期の短縮、品質の均一化、各部材の互換性、遮音性能の向上、移設・増設の簡便さなど数々の長所が生まれると同時に、それぞれの用途にあった利用計画がたてられるようになりました。
防音箱は、無響箱同様に小型設計のため手元作業に適しています。小型機器の比較検査などにおいて、所定の値が得られるよう設計されています。防音箱用の移設装置として、キャスターが標準装備されています。防音箱は、いずれも平板型の吸音材を使用しています。
・音響検査室、聴力検査室、補聴器の検査室など
・時計、カメラ、電話機、通信機等、電子部品、コンピュータ機器、音響測定機器、小型モーター、エンジン関連部品、工作機器、建材、ゴム製品、化学製品、医療(ME)機器などの検査測定室、レントゲン室、アナウンスブース、視聴実験、動物実験など

用途、立地条件を検討した上でニーズにあった最適なご提案をいたします。
音源からの音が空気中を伝わって、音源と受音する点の間に壁があるとレベルが小さくなり、このように音を遮断することを遮音と言います。騒音を遮断する性能を遮音性能と言います。遮音性能はD値(空気音を遮音する数値)で表されます。
遮音性能試験方法の一例として、騒音計で測定する場合を示します。騒音計と延長コード(BC-0046)、サウンドカード(TYPE 8833A)、FFTアナライザソフト(SpectraPLUS)で測定することが可能です。1/1、1/3オクターブ実時間分析カードが装着可能な 普通騒音計 TYPE 6236 または精密騒音計 TYPE 6238であれば測定値もSDカードに記録できるので、騒音計と延長ケーブルだけで基本的には測定できます。更に界壁両側でその都度音圧測定すれば、延長ケーブルも不要です。
防音室/防音箱の内外との空間音圧のレベル差を算出することにより遮音性能を求めることができます。遮音測定結果例の場合、遮音性能はD-30ということが分かります。
室内で音がさまざまな方向から到来するように、室内の壁、床、天井を反射率の高い材料で囲んだ部屋です。よって、残響時間が長く、室内の音圧分布がほぼ一様となる準拡散音場を提供します。そのため、形が不整形で対称面がない上、天井も傾斜しており平行対向面が無い形状をしています。特に、複数の壁が内傾していることが、音場の拡散に大きく寄与しています。

建築内装材の吸音率測定やIT/OA機器の音響パワーの測定をはじめ、無響室/無響箱と組み合わせると、材料の透過損失などの測定も可能です。特に、高域に主要な吸音力を持つ吸音材などは小試料面積で評価が可能になり、また、静音型デバイスや車載機器など、小出力機器の音響出力を手軽に測定できることが大きな特徴です。

残響室と測定目的に合った計測システムまでトータルでご提案いたします。特に、吸音率の測定については、特殊機器/測定法により従来の残響室法吸音率に加え、ランダム入射条件下の吸音率測定が可能です。

※ 写真は標準仕様です。
詳しい用途、使い勝手などをご相談ください。用途にあった仕様(特注含む)をご提案いたします。計測システムからトータルでのご提案も承ります。
一般的にはコンクリートなどの反射性の高い材料で制作するため、建築施設として残響室を導入することは、大きな費用負担を要します。アコーの残響室は組立式なので既存の建物内への設置が可能で、費用を大幅に軽減できます。高額な設備投資費用を要する本格的な残響室に対して一石を投じ、破格のコスト低減を実現しました。

残響室には隙間無いことが求められますが、傾斜している壁面同士と天井面を隙間がなく接合するのは大変困難です。高度な加工技術より精度良く加工することにより隙間無く仕上げることができ、低コストであっても高い性能を維持しています。
従来の残響室では過大すぎて試料の有無による残響時間差がとれなかったり、大きな試料面積が必要となる嫌いがあります。アコーの小型残響室は小型・低騒音出力の高域に主成分をもつ静音型AV・IT機器や電気自動車駆動装置の音響パワーレベルの測定、また、これらに使用される中高域に吸音力をもつ吸音材料・内装材料の吸音率測定に威力を発揮します。
・吸音材料の吸音率測定
・各種工作機械、IT/OA機器の音響パワー測定・・・・特に低出力で高域に主成分のある小型機器をS/N良く測定可能
・遮音材料の透過損失 (残響室と接続された無響室または残響室の2室が必要)
構造合板とプラスターボードの複層構造
平均吸音率 (α)0.03%~0.06%
打放しあるいは布貼りのコンクリート面に相当
理論限界周波数 (fc)380Hz※(400Hz~8000Hzでほぼ直線減衰)
寸法・体積外形形状不整五角形平面 7面体 最大高さ2.2m ・(3壁面が内傾)
内径形状不整五角形平面 7面体 最大高さ2.0m ・(3壁面が内傾)
床 面 積約4.7m²
容  積約7.5m³
室内面積約23m²
重量約930kg
開口寸法 800(W)×1,200(H) 防音扉 ハンドル付
電気設備照明:スタンド型(LED) 作業時に室内へ持ち込んで使用
表示灯 [使用中] 1灯
電源スイッチ(表示灯、照明用) 外部1ヶ所
コンセント2口(照明ON/OFF用、常時ON:計測器用)
防振防振ゴム上に設置
貫通パイプ40A 2本(上部1箇所、下部1箇所)
※ 残響曲線は、グラスウールのような吸音性の高い試料を置いた場合でも、250Hz以上で直線に近い減衰(Q30=0.0~2.5)、400Hz以上ではほぼ直線減衰(Q30=0.0~1.5)となります。 従って、理論的な許容限界周波数(fc)は380Hzですが、(PLD補正など)適切な補正方法を用いれば250Hz付近まで、高精度な吸音率測定が可能になります。

【注意事項】
・残響室(箱)の他にも組立式の無響室(箱)も承ります。
・搬入に際しては通路、階段、ドアやエレベータの開口幅をお知らせください。
・詳しい用途や使い勝手、金額及び納期などはご相談ください。
・本製品は品質、性能向上などにより予告なく仕様を変更する事がありますのでご了承ください。
AS-2(N)を使うと簡単操作で残響時間を測定することができます。AS-2(N)は室内残響特性を実時間で計測するための建築音響、騒音制御、オーディオなどの分野を対象にした可搬型の計測器です。室内音場に関わるほとんどの計測をクリアーできます。

計測に必要な専用マイクロホン、マイクロホンアンプ、発振器、パワーアンプ、CRT、プリンタなどを全て内蔵しているため、測定者1人ですべての作業が完了することを目指して設計されています。

残響時間測定(RTモード)は本来の残響減衰波形に相当する集合平均波形(無限回の平均波形)を1回の測定で求めることができます。「Schroeder法(自乗積分法)」により残響波形の集合平均、および空間集合平均を高い精度で求めることができます。空間集合平均波形(湾曲の度合い)からは、残響室の拡散を評価することも可能です。
残響室に測定対象サンプルが有る状態と、無い状態で残響時間を2回測定し、複数の受音点位置での平均残響時間を用いて平均吸音率を算出します。このランダム入射吸音率は平均的な吸音性能を示すことからコンサートホールの音響設計における建築材料、自動車内装材などの吸音性能を示す評価値として広く利用されます。

複数のマイクロホンを設置することでマイクロホンを移動させる手間や時間を省くことができ、スピーディーに正確な測定が可能となります。
材料の吸音特性は音の入射条件(①垂直入射、②斜め入射、③ランダム入射)によって異なり、その条件ごとに種々の測定方法が考案されています。

中でも、ランダム入射吸音率は、試料の表面に音波が統計的にランダムな角度で入射したときの吸音率のことを言い、この入射条件を近似的に成立させる方法に残響室(箱)を用います。

この方法で測定した吸音率が材料の平均的な吸音性能を表していると考えられており、ホール設計など音響設計から、自動車材料、建材などの吸音特性として広く用いられています。
音響パワーレベルとは、騒音レベルや音圧レベルが測定点におけるレベルであるのに対し、音源から放射される測定対象物となる機械などの条件が変わらなければ、設置される場所の音の反射、測定点からの距離によらない、音源から放射される固有の量です。

測定方法は(1)残響室法 (2)半無響室法(または無響室法)などがあり、残響室法には半無響室法と比較してマイクロホンの本数を減らすことができ、測定システムコスト、測定のし易さ・早さなどの面で利点があります。
項目残響室法半無響室(無響室法)
測定周波数帯域×
(拡散成り立つ理論限界周波数fc以上)

(逆自乗則が成り立つ周波数f以上)
指向性音源への適合性
(全放射音をカバー)
×
(マイクロホンの本数でカバー)
部屋の構造(コスト)
(内壁は平面)
×
(くさび型吸音層)
マイクロホンの数
(基本3本-6本)
×
(基本10本-20本)
測定システムコスト
(基本3ch-6ch)
×
(高価:10ch-20ch)
測定、データ処理のし易さ、早さ×
参照音源法の可能性×
<測定距離L1-L3>
・L1 > λ/2 :Mic間距離 (λ:測定下限周波数に対する波長)
・L2, L3 > λ/4 :室境界-Mic間距離

<残響室法PWL測定の利点>
・ほぼ1回の測定で結果が得られる
・高音域では拡散が良好 →安定性・再現性の良いデータが得られる
・測定系が簡便 →音圧の空間平均(エネルギー平均) SPLからPWLの算出は容易:
 PWL=SPL+10logA-6 (dB) ① (SPL:4点音圧レベルの空間平均)
 A=0.161V/T60 ② (T60:残響時間/被測定音源ごとに初回のみ測定)
(例) 電気シェーバーの音響パワー測定
1対の空間平均音圧レベルは理論限界周波数(fc)に近い315Hz以上で平均1dB以内で精度良く測定出来ていることが分かります。精度良く測定するためには、残響室内には音源(測定対象物)とマイクロホン以外の測定誤差要因となる例えばスピーカなどは極力排除し、音源の設置も糸で吊り下げるなど様々な工夫が可能です。
<測定距離>
無響室に置かれた音源の中心を原点にして、半径r(m)の球面上に無響室法では20点、半無響室法では10点の測定点が規定されている。試験球面の半径は、音源の最大寸法の2倍以上で最小1mである。
各測定点i番目における1/3オクターブバンド音圧レベルLpi(dB)から球表面の平均の各周波数バンド音圧レベルLpfを次式から求める。
ここで、Nは測定点の総数である。
自由音場では、音源の1/3オクターブバンドのパワーレベルLw(dB)は次式で算出する。
ここで、S1は半径r(m)の試験球の面積で無響室の場合は4πr²、半無響室の場合は2πr²である。S0は基準面積1m²である。
正確な聴力検査ができる組立式の聴力検査室です。
小型・組立式でありながらも高い遮音性能を備え、既設建屋、室内の任意の場所に設置することができます。
・鋼板製遮音外壁と吸音性内壁により高い遮音性能を備え正確な検査が行えます。
・プレハブ工法により工期が短縮し、既設建屋内の任意の場所に設置することができます。
・既存のスペースや狭い場所でも組立、分解が可能なコンパクト設計です。
・病院、医院、診療所、企業の集団検診に最適です。
・2重ガラスの本格設計の遮音性能が高い大型の窓が付いています。
・大型窓の採用で室内を観察しながら検査することができます。
・扉は締め付けて確実にロックする遮音性能が高い機構を採用しています。
・床面には鋼材および防振材を採用し、防振効果が優れています。
・換気装置により室内空気を新鮮に保ち快適な環境を保ちます。
・室内には照明灯が付いています。
・電源スイッチ、照明、換気スイッチ、オージオメーター用コネクターを装備し、室外からの操作が容易です。
・色は病院、医院、診療所などへの設置を配慮したカラーにしています。
● 性能仕様
遮音性能
(オクターブ分析)
中心周波数 (Hz)遮音量 (dB)
25033
50039
1k48
2k52
4k53
壁及び天井鋼板、吸音材
吸音材ポリエステル繊維
鋼材、鋼板及び防振材
10mmガラス材を二重構造
換気ファンによる強制排気
照明60W型
電源100V 50-60Hz 70W
外寸850(W)×870(D)×2090(H)
内寸690(W)×710(D)×1795(H)
重量350kg
既存のスペースを有効活用して聴力検査室を構築することが可能です。
どのような場所にも馴染むカラーでシンプルなデザインです。
【測定例】

・マイクロホンの音響特性試験
・スピーカの音響特性試験
・イヤホン、ヘッドホンの音響特性試験
・製品や開発試作品などの音圧レベル、騒音レベル、音響パワーレベル測定など
・周波数分析、ひずみ率、スイープ測定など
・10dB以下の超低騒音測定
・磁場中の音計測
無響室音響計測機器メーカーならではの圧壁コンクリートの本格無響室
外形寸法 8m(W)×8m(D)×8m(H)
内径寸法 5m(W)×5m(D)×5m(H)
3連楔

マイクロホン校正/周波数特性試験の様子
小型残響室低出力で中高域に主成分のある小型機器の音響パワーレベルの測定や小面積の吸音材料のランダム入射吸音率測定に威力を発揮します。
平均吸音率(α)

理論限界周波数(fc)
外形形状
内径形状

床面積
容積
室内面積

0.03%~0.06%
打放しあるいは布貼りのコンクリート面に相当
370Hz (400Hz~8000Hzでほぼ直線減衰)
不整五角形平面 7面体 最大高さ2.2m
不整五角形平面 7面体 最大高さ2.0m
(3壁面が内傾)
約4.7m²
約7.5m³
約23m²

測定例:小型機器(電気シェーバー)の
音響パワーレベル測定の様子
小型機器の音響パワーレベルをS/N比良く測定可能です。従来の大型残響室では試料の有無による残響時間差がとれないような小さい試料面積の吸音率の測定に威力を発揮します。

試験結果は報告書にまとめてご提出いたします。
技術料:150,000円(税込:165,000円)
※標準測定項目/方法の場合
報告書作成:1日80,000円(税込:88,000円)

報告書

NTi FLEXUS NX100

(測定ファンクション)
・レベル(周波数選択、ワイドバンド)
・FFT
・THD
・高調波2次~35次
・ポラリティ
・DCインピーダンス
・周波数
・増幅度
・THD+N
・クロストーク
・DCレベル
・位相

エタック FX211C
温度範囲 -20℃~+100℃
20~98%RH
温湿度分解能 0.1℃ / 1%RH

イヤシュミレータ TYPE 2128
(プリアンプ TYPE 4028)
IEC 60711に準拠し挿入型イヤホンの音圧、周波数特性の測定に用います。外耳道・鼓膜の特性も模擬してあるので人体に装着した場合に対して最も近い状態での測定が出来ます。

イヤシュミレータ TYPE 2128の周波数特性
・基準静電型マイクロホン
・マイクロホン校正装置
・レーザーによる光波マイクロホン (産学共同開発技術)
工場・技術研究所は霧島のふもとの大自然にかこまれ、高精度な環境の中で建造物から医療部門までの品質管理・メンテナンス・制御・研究開発まで多岐にわたる製品・各種機器の製造、研究開発を行っています。

環境試験装置、品質試験装置を設備しており、IECやISO規格、JIS規格などの国内外の規格試験をはじめ、様々な規格外の試験、実波形再現などあらゆるニーズにお応えします。
宮崎市、北は熊本県、南は鹿児島県と接し、両県から車で1時間程度の中央に位置します。

ダウンロード